講義の目的(a)、概要(b)、到達目標(c)など
この科目は専攻科1年次前期・2単位・選択の科目です。大矢良哲教員と武田とが、前半と後半とでそれぞれ別内容の講義を分担しています。以下は武田担当分の紹介です。
a、現代社会における代表的なメディアの発展・展開を歴史的に概観し、その表現媒体としての特徴を考察する。
b、視聴覚メディアの代表として映画をとりあげ、その歴史的発展・展開を他のメディアとの関連のなかで位置づける。また、映画における映像表現の特徴をとらえるため、映画表現の具体的な技術(撮影・編集など)についても学ぶ。
c、以下の3点とする。
・映画のメディア史的位置づけが概略的にできる。
・1本の映画の特定の場面を選び、術語を用いてショット分析ができる。
・選んだ映画と異なるメディアにより作成された原作との比較・評価ができる。
受講上の注意点や評価方法その他についてはシラバスを参照のこと。
08年度 受講学生9名に聞いてみた「見てみたい映画(なるべく原作がある、DVDで見られる、という条件)」リスト
○トロイ、Troy、米、ウォルフガング・ペーターゼン、2004年(原作:『イリアス』ホメロス、岩波文庫上下)
○エクソシスト、The Exorcist、米、ウィリアム・フリードキン、1973年(原作:ウィリアム・ピーター・ブラッティ、創元推理文庫)
○サイレン〜FORBIDDEN SIREN、日、堤幸彦、2006年(原作ゲーム『SIREN』『SIREN2』)
○ティファニーで朝食を、Breakfast at Tiffany's、米、ブレイク・エドワーズ、1961年(原作:トルーマン・カポーティ)
○アヒルと鴨のコインロッカー、日、中村義洋、2006年(原作:伊坂幸太郎、創元推理文庫)
○アルジャーノンに花束を、Charly、米、ラルフ・ネルソン、1968年、
○Flowers for Algernon(TVM)、加、ジェフ・ブレックナー、2000年、
○Des Fleurs pour Algernon(TVM)、仏、ダヴィド・デルリュー、2006年(原作:ダニエル・キイス、早川新書)
○ハリー・ポッター シリーズ、Harry Potter and the Sorcerer's Stone、米、クリス・コロンバス、2001年(原作:J・K・ローリング)
○プライベート・ライアン、Saving Private Ryan、米、スティーヴン・スピルバーグ、1998年(ノベライズ:マックス・A・コリンズ、新潮文庫)
○パール・ハーバー、Pearl Harbor、米、マイケル・ベイ、2001年(ノベライズ:ランダル ウォレス、角川文庫)
○ダ・ヴィンチ・コード、The Da Vinci Code、米、ロン・ハワード、2006年(原作:ダン・ブラウン、角川文庫上下)
○博士の愛した数式、日、小泉堯史、2006年(原作:小川洋子、新潮文庫)
○佐賀のがばいばあちゃん、日、倉内均、2006年(原作:島田洋七、徳間文庫)
○アヒルと鴨のコインロッカー(前出)
○パフューム ある人殺しの物語、独・仏・西、トム・ティクヴァ、2006年(原作:『香水 ある人殺しの物語』、パトリック・ジュースキント、文春文庫)
○冷静と情熱のあいだ、日、中江功、2001年(原作:辻仁成&江國香織、角川文庫)
○ジョゼと虎と魚たち、日、犬童一心、2003年(原作:田辺聖子、角川文庫)
○模倣犯、日、森田芳光、2002年(原作:宮部みゆき、新潮文庫)
○青の炎、日、蜷川幸雄、2003年(原作:貴志祐介、角川文庫)
○世界の中心で、愛を叫ぶ、日、行定勲、2004年(原作:片山恭一、小学館文庫)
○海猿 ウミザル、日、羽住英一郎、2004年(原作:漫画、佐藤秀峰、ヤングサンデーコミックス)
○呪怨、ビデオオリジナル版、日、清水崇、1999年
○呪怨、劇場版、日、清水崇、2002年(ノベライズ:大石圭、角川ホラー文庫)
○ぼくたちと駐在さんの700日戦争、日、塚本連平、2008年(原作:ママチャリ、小学館文庫、元はブログ小説で漫画化作品もある)
○リアル鬼ごっこ、日、柴田一成、2007年(原作: 山田悠介、幻冬舎文庫)
○チーム・バチスタの栄光、日、中村義洋、2008年(原作:海堂尊、宝島社文庫上下)
○エヴァー・アフター、Ever After、米、アンディ・テナント、1998年(「シンデレラ」の物語を現代風にアレンジ)
○バック・トゥ・ザ・フューチャー、Back to the Future 、米、ロバート・ゼメキス、1985年(ノベライズ:ジョージ・ガイプ、新潮文庫)
○スチュアート・リトル、Stuart Little、米、ロブ・ミンコフ、1999年(原作:『スチュアートの大ぼうけん』、E・B・ホワイト、あすなろ書房)
○白痴、日、手塚眞、1999年(原作:坂口安吾、新潮文庫ほか)
○桜の森の満開の下、日、篠田正浩、1975年(原作:坂口安吾、講談社文芸文庫)
○下妻物語、日、中島哲也、2004年(原作:嶽本野ばら、小学館文庫)
○ラブ&ポップ、日、庵野秀明、1998年(原作:村上龍、幻冬舎文庫)
○嗤う伊右衛門、日、蜷川幸雄、2003年(原作:京極夏彦、角川文庫)
○夜のピクニック、日、長澤雅彦、2006年(原作:恩田陸、新潮文庫)
08年度 受講生が見ることに決めたのはこの9作品
○モモ、Momo、西独・伊、ヨハネス・シャーフ、1986年(原作:ミヒャエル・エンデ、大島かおり訳、岩波少年文庫)
○ティファニーで朝食を、Breakfast at Tiffany's、米、ブレイク・エドワーズ、1961年(原作:トルーマン・カポーティ)
○吾輩は猫である、日、市川崑、1975年(原作:夏目漱石、新潮文庫ほか)
○佐賀のがばいばあちゃん、日、倉内均、2006年(原作:島田洋七、徳間文庫)
○アヒルと鴨のコインロッカー、日、中村義洋、2006年(原作:伊坂幸太郎、創元推理文庫)
○世界の中心で、愛を叫ぶ、日、行定勲、2004年(原作:片山恭一、小学館文庫)
○夜のピクニック、日、長澤雅彦、2006年(原作:恩田陸、新潮文庫)
○マイノリティ・リポート、Minority Report、米、スティーヴン・スピルバーグ、2002年(原作:フィリップ・K・ディック、浅倉久志訳、早川文庫SF)
○白痴、日、手塚眞、1999年(原作:坂口安吾、新潮文庫ほか)
・受講生は夏休みの間に、上のリストの3作以上を見てください。
・夏休み明け(9/2(火)、9/4(木、ただし火曜時間割))に、レポートをもとにした中間発表の場を設けます。
(表紙以外の部分のコピーを10部用意しておいてください。)
・学習目標の達成度評価については、以下の3段階を参考にしてください。
1、映画の技術(撮影、編集など)について、術語(専門用語)の適切な使用ができる。
2、選択した映画の特定の場面について、ショット分析ができる。
3、原作との比較評価ができる(文字表現と比較して映像表現の特長が指摘できる)。
*選択した映画を変更した場合は、すみやかに下のアドレスにメールで連絡してください。
takeda□libe.nara-k.ac.jp (□は@に換えてください。)